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「空間」という概念
(2005-08-15)
加藤幹郎や蓮實重彦にとっての「空間」という概念を、相米の映画をアルフレッド・ノース・ホワイトヘッドやカントを参照しつつ見直すことで批判的に考えようかとしているところです。加藤・蓮實のいうところの「空間」はキャメラが把えた、あるいはフレームで切り取られた「空間」という意味合いが強いような気がします。ホワイトヘッドやカントであれば「空間」というのは、とても簡潔にいえば、或る主観と諸事物との関係において問題として現れるものです( 厳密にいうと加藤はこのような意味合いでも「空間」という語を用いているようなところがあります )。この「空間」をめぐる解釈の差異について考えてみたいと思っています。
映画フォルマリズム批評の金字塔
(2004-02-19)
加藤幹郎は、蓮実重彦とは違った形で「画面」にこだわる映画批評を書く。その最良の成果の一つが本書だろう。
この頃はまだ文体などに蓮実の影響が見てとれるが、蓮実のように自分の感性によりかかりすぎず、理論的かつ客観的な作品分析を心がけるという加藤の最良の資質が十全に発揮されている。『鳥』、『黒い罠』、『旅芸人の記録』、『国民の創生』・・・古今東西の名作が次々と丸裸にされていく過程は、まさにスリリングである。

