パワーチェックについて

部品交換をしてどれぐらい馬力が上がっているか、パワーチェックを確認する場合は、

  1. 部品交換の前にシャシダイ(シャシーダイナモ/chassis dynamometer)で計測。
  2. 部品交換
  3. シャシダイで計測。

という流れでするのが理想的です。

でも、様々な制約で理想通りにするのは難しいかもしれません。そういう場合は、出来れば部品交換の前後で計測するお店を同じにして、補正の有無などの条件を同じにしてもらいましょう。気温や湿度などが極端に違うと計測結果に大きく影響するので、そこは出来るだけ近い条件にするしかないと思います。

同じお店で計測するのが無理な場合は、同型のシャシダイで計測するのが理想です。

シャシダイには以下の二つのタイプがありますので、同型のが計測するのが無理であれば、計測装置のタイプを合わせるようにしましょう。

  • 計測装置を直接ハブに取り付けるタイプ。(Dynapack)
  • 計測装置(ローラー)をタイヤで回して計測するタイプ。(BOSCH、Dynojet、Sakura Dyno System)

ローラーで計測するタイプは、馬力が大きい車になるとスリップしてしまい正確な計測をするのが難しくなってきます。

ピークパワーがどれぐらい上がったのかというのが気になると思いますが、パワーやトルクのグラフがどうなっているかも重要なので、正確な計測が可能なDynapackで計測してもらうのが良いと思います。

普通はギア比が1に近いギア(一般的なMT車であれば5速)に入れて計測しますが、車種によってはレブリミットに当たる前にスピードリミッターが効いてしまう可能性があります。きちんとしたお店なら、計測する前に何速で計測するか、スピードリミッターが有効になっているかどうか訊かれると思います。個人的には5速でスピードリミッターが効く直前までの計測方法をお奨めしますが、お店の方と相談した上でご自身で決められれば良いと思います。

Dynapackの計測時に設定できるtcfという数値があります。これが1.0で計測した数値を1.2倍すると、ローラー式のシャシダイに計測した結果になるようです。ローラー式のシャシダイで計測した数値を1.2倍するのは間違いなので気をつけましょう。